特定技能を含む在留資格で日本に滞在・就労する外国人にとって、在留カードの更新は法的にも極めて重要な手続きです。更新を怠ると不法滞在となり、本人だけでなく、外国人を雇用する企業にも重い罰則が科される可能性があります。
本記事では、在留カードの更新に必要な申請時期や書類、審査期間、失効時の対応、さらには企業側の注意点についても詳しく解説します。外国人の求人・雇用を行う企業にとっても必読の内容です。
在留カードの基本情報と特定技能における重要性
在留カードは外国人の滞在と就労を証明する公的書類
在留カードは、日本に3か月を超えて滞在する外国人に対して交付される法的身分証明書であり、特定技能を含む各種在留資格の情報が記載されています。カードには、以下のような重要な情報が含まれます。
- 氏名、生年月日、性別、国籍・地域
- 在留資格とその活動内容
- 在留期間の満了日
- 顔写真(16歳以上)
- 現住所など
特定技能の在留資格を持つ外国人は、特定の業務範囲内での就労が認められており、その資格が有効であることを証明するのがこの在留カードです。
外国人に義務付けられる常時携帯とその理由
在留カードは、外国人にとって単なる証明書ではなく、法律上の義務として「常時携帯」が求められています。在留カード不所持での外出は、罰則の対象になる可能性があるため、特に特定技能で就労中の外国人は常に持ち歩くことが重要です。
特定技能を持つ外国人が在留カードを更新するタイミング
更新は在留期間満了の3ヶ月前から可能
在留カードの更新申請は、在留期間の満了日から数えて3ヶ月前から受け付け可能です。期限を過ぎると不法滞在となり、在留資格そのものが失効するため、早めの対応が不可欠です。企業が外国人を求人・雇用している場合は、従業員任せにせず、期限管理を徹底する必要があります。
在留カードの更新申請に必要な書類と手続きの流れ
在留カード更新に必要な主な書類一覧
在留カード更新にあたっては、在留資格の種類に応じて以下のような書類が必要になります。特定技能の場合、より多くの証明書類が求められることもあるため注意が必要です。
- 在留期間更新許可申請書
- 顔写真(縦4cm×横3cm)
- パスポート
- 現在の在留カード
- 雇用契約書や勤務先からの在職証明書
- 所得や納税に関する書類(課税証明書・納税証明書)
- 特定技能評価試験の合格証明書(該当者のみ)
- 支援計画書(1号特定技能に該当する場合)
申請の流れと審査にかかる期間
更新手続きは、外国人本人が住所地を管轄する出入国在留管理局で行います。申請から交付までは通常2週間〜1ヶ月程度。許可通知が届いた後、パスポートと旧カード、通知書、4,000円分の収入印紙を持参して新しいカードを受け取ります。
審査中に在留カードの期限が切れた場合の対応策
申請後は2ヶ月間の特例滞在が認められる
在留期間の満了直前に更新申請を行った場合、審査中に在留期限を超えても、在留カードの裏面に「手続中」のスタンプが押されることで、2ヶ月間の滞在が法的に認められます。この制度により、雇用中の企業も安心して雇用を継続できます。
在留カード更新を怠った場合に起こるリスクと罰則
不法滞在のリスクと重い刑罰
更新申請をせずに在留期間を過ぎた場合、不法滞在(オーバーステイ)となります。この場合、以下の罰則が科される可能性があります。
- 最大3年の懲役
- 最大300万円の罰金
- 強制退去および5年間の再入国禁止
雇用企業が問われる法的責任
不法滞在中の外国人を知らずに雇用し続けた場合、企業側にも「不法就労助長罪」が適用される恐れがあります。これは3年以下の懲役または300万円以下の罰金となり、企業の法的・社会的信用に大きな影響を与えかねません。求人から雇用まで、在留カードの管理を徹底する体制が求められます。
特定技能で転職する際の在留資格変更の必要性
転職時は在留資格変更が必要な場合がある
特定技能の在留資格は、特定の業務と企業に紐づいた資格であるため、転職する場合は在留資格の変更が必要になるケースがあります。たとえ同一業種内での転職であっても、変更手続きを怠ると資格外活動とみなされる可能性があります。
雇用企業の責任と確認の重要性
企業は、採用時点で在留資格とカードの有効期限を確認するだけでなく、転職や資格変更に関連する手続きが適切に行われているかどうか、継続的に確認することが重要です。求人時点からアフターケアまで、法令遵守の視点が必要です。
在留カードを紛失した場合の対応手順
警察への届出と再交付申請の流れ
在留カードを紛失した場合、まず警察署で「遺失物届出証明書」を取得し、その後入管で以下の書類を提出して再交付申請を行います。
- 再交付申請書
- 顔写真
- パスポート
- 遺失物届出証明書
通常はその日のうちにカードが再交付され、手数料は不要です。法律上は紛失後14日以内に再交付手続きを行う義務があります。
まとめ
特定技能をはじめとする在留資格で日本に滞在・就労する外国人にとって、在留カードの更新は合法的な生活と就労を支える極めて重要な手続きです。在留期限を過ぎると不法滞在となり、重い罰則の対象となるだけでなく、雇用する企業にも大きな責任が生じます。
企業は外国人の求人・雇用活動を行う際、在留カードの有効期限や更新手続きについて正確な知識を持ち、定期的な確認と支援体制を整えることが求められます。更新漏れや資格違反を防ぐためにも、企業・本人双方が連携して法令を遵守した管理を行いましょう。
