日本に居住する外国人が自然災害発生時に適切な行動を取れるよう、災害時に役立つアプリやWEBサイトを多言語で紹介するリーフレットが公開されました。
この取り組みは、特定技能制度により来日している外国人をはじめ、在留外国人全般を対象とした情報支援であり、企業や自治体における雇用管理や災害対策にも活用が期待されています。
多言語化により、言語の壁を超えた情報伝達が可能となり、求人活動や労働者の定着にもプラスの効果をもたらします。
災害時に役立つアプリ・WEBサイトの多言語案内とは
災害大国・日本で求められる外国人向け情報提供
日本は地震、台風、大雨などの自然災害が多発する国であり、災害発生時の情報収集と行動判断が命を守るカギとなります。特に、言語や文化に不慣れな外国人にとって、正確な情報に迅速にアクセスすることは困難な場合があります。
この課題に対応するため、災害時に活用できるスマートフォンアプリやWEBサイトを紹介する多言語リーフレットが作成されました。内閣府が提供するこのリーフレットは、在留外国人が自国語で重要な災害情報を得ることを目的としています。
14言語に対応し幅広い国籍の人々に配慮
このリーフレットは、以下の14言語に対応しています:
- 日本語
- 英語
- 中国語(簡体字・繁体字)
- 韓国語
- スペイン語
- ポルトガル語
- ベトナム語
- タイ語
- インドネシア語
- タガログ語
- ネパール語
- クメール語
- ビルマ語
- モンゴル語
多様な国籍の外国人が居住・就労している現状を踏まえ、それぞれの言語で必要な情報を提供することで、災害時の不安を少しでも軽減する仕組みが構築されています。
特定技能外国人を受け入れる企業が果たすべき役割
外国人労働者の雇用管理としての災害対策
特定技能制度に基づいて外国人を受け入れている企業にとって、災害時の安全対策は雇用管理の重要な一環です。適切な避難誘導や安否確認を行うためには、外国人労働者自身が災害情報を理解できる環境づくりが不可欠です。
このリーフレットは、そのような企業の災害対応力を高めるツールとなり得ます。言語の違いを越えて情報を共有できることで、企業の信頼性や従業員の安心感も向上します。
求人活動における魅力的な情報提供手段として
外国人労働者にとって、災害時の支援体制が整っている職場は「安全で働きやすい職場」として魅力的に映ります。求人の際に、企業がこのような災害対策を講じていることをアピールすることは、応募意欲の向上にもつながります。
雇用主がこうした情報提供を行っていることで、信頼性のある職場であることを示すことができ、採用活動における競争力の強化にも貢献します。
多言語リーフレットを活用できる主な対象団体
雇用先から自治体、教育機関まで幅広く想定
このリーフレットの活用が求められているのは、特定技能外国人をはじめとする在留外国人と関わりのあるあらゆる団体です。具体的には以下のような機関や組織が想定されています。
外国人を雇用する企業・団体
製造業、建設業、介護業など、外国人労働者を多数受け入れている業種では、災害時の安全管理が特に重要です。リーフレットを通じた事前の情報共有により、緊急時の混乱を抑えることができます。
外国人留学生を受け入れる教育機関
大学や専門学校などでは、外国人学生が災害発生時に安心して行動できるようにするため、学内での配布や掲示が効果的です。
自治体・公共施設・宿泊施設など
地域住民としての外国人に対しても、自治体が主体的に情報提供することが求められます。また、観光客や短期滞在者が多い地域では、宿泊施設や観光案内所などにおいても、リーフレットの設置が有効です。
災害対応力の強化が企業価値と社会的信頼につながる
安全配慮が労働環境の質を高める
雇用の場において、災害時の情報提供体制が整っていることは、労働環境の質を高め、労働者の満足度や定着率の向上にもつながります。これは企業にとって人材確保の安定化にも貢献する重要な要素です。
特定技能外国人は、多くの場合、長期間にわたり日本で就労することを前提としています。だからこそ、災害時にも安心して働き続けられる環境づくりが不可欠です。
社会的責任を果たすための情報提供
外国人を雇用するということは、文化や生活習慣の違いを理解し、多様な価値観を尊重する姿勢が求められます。災害対策における情報提供もその一環であり、企業や団体の社会的責任(CSR)としても評価される取り組みです。
まとめ:多言語リーフレットを通じた災害対策の強化
災害時に必要な情報を多言語で提供するリーフレットは、特定技能外国人を含む在留外国人が安心して日本で生活・就労するための重要な支援ツールです。企業にとっては、雇用管理や求人活動における信頼性向上の手段となり、社会的責任を果たす上でも有効な取り組みです。
地域社会全体でこのリーフレットを活用し、外国人とともに災害に備える体制を構築することが、今後ますます重要になっていくでしょう。
